平成22年度 卒業生答辞
記事公開日:2011.03.31
東日本大震災において被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
本学では卒業式が中止となり、私たちを育ててくださいました両親、先生方に感謝の気持ちをお伝え出来なかったため、この場をお借りして贈りたいと思います。
平成22年度卒業式 答辞
春の日差しが差し込み、桜も咲き始めるこの頃、旅立ちを告げる季節となりました。
思い起こせば2年、あるいは4年前に、新たな生活への期待を胸にこの会場で入学式を迎えたことを懐かしく思い出します。入学した時とは異なり、新たな決意と希望を胸に卒業式を迎えることになりました。
暖かな日差しの中、桜や藤の花の美しさに心惹かれ、香りに胸を膨らませた春、夏は輝く太陽の下で肌を焦がしました。大学生活にも慣れた秋、藤園祭を通して愛校精神を育てることが出来ました。そして、吐く息の白い寒い日に、友と寄せ合った冬。そのような季節を幾度か越え、それぞれ勉学に励み、数々の思い出と共に今、ここに私たちは集うものであります。
本学では、勉強、行事、部活動等、大学生活の中で、多くのことを学びました。充実した講義、演習を通して専門性を磨くことが出来ました。また、藤園祭などの行事では、仲間の協力があってこそ、大きな困難も乗り越えていけることを知りました。実技やピアノの授業では、友人同士で教え合い、助け合い、励まし合うことで、技術を向上させていきました。
1年をかけ、一から作り上げていったオペレッタ。試行錯誤の積み重ねと、苦難の毎日を乗り越え、仲間と共に立った舞台の上。あの感激、感動は生涯忘れることの出来ない宝物となりました。
そして、初めて「先生」と呼ばれた教育実習では、教えることの難しさを痛感し、生徒たちのまっすぐな思いに戸惑い、的確に答えられず、歯痒い思いをしたこともありましたが、先生方からは、温かく時には厳しくご指導頂きました。その度に、教育者として責任の重さと、日々学び続けることの大切さ、生徒たちと共に成長していくことの喜びを感じることができ、貴重な経験となりました。
部活動では、各競技において、個人またはチームが高い目標を掲げ、どんなに厳しい練習も一生懸命取り組みました。日々の厳しい練習を乗り越えることで、心技体を鍛え、向上させていきました。ご指導してくださった先生やコーチ、共に汗を流し、喜びや悔しさを分かち合った仲間たちとの関わりの中で、人として大きく成長出来たことを肌で感じます。その他にも、数え切れないほどの経験をし、その経験こそが自分自身の大きな土台となり、今の私を支えているのだと思います。
今、大きな人生の岐路に立っている私たちは、様々な感慨を胸に、巣立って行きます。
一人一人進む道は違いますが、本学の卒業生であることを誇りに確固たる信念のもと、自分を信じる道を一歩一歩切り開き、力強く歩んでいく覚悟でございます。
最後になりましたが、私たちをここまでご指導してくださいました理事長先生、学長先生をはじめ、諸先生方、そしてお世話になりました職員の皆様方に心よりお礼申し上げますと共に、これからも末長くご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
また、今日まで進む道を信じ、常に私たちを支えてくれた家族に深く感謝申し上げます。
終わりに、東京女子体育大学ならびに、東京女子体育短期大学の益々のご発展と、諸先生方のご健勝を心からお祈り申し上げ、卒業生を代表して、答辞の言葉とさせて頂きます。
平成23年3月20日東京女子体育大学 東京女子体育短期大学卒業生代表 田代 麻実