東女体大ヘッドライン 教職員と学生による学園情報ブログ!

平成23年度入学式 学長式辞

記事公開日:2011.04.07

 式辞を述べる前に、3月11日に発生しました東日本大震災についてお話をさせていただきます。
 その日、本学はⅢ期AO型入試を行いました。午前中で試験が終了していましたので特に問題は起こりませんでしたが、午後学内で就業中の教職員やクラブ活動の学生たちが、思わず外へ飛び出してしまうほど大きな地震でした。その後の報道でご承知のように、この震災は戦後最大の惨事となり、まるで悪夢を見ているような出来事になってしまいました。被害の大きさと惨状には言葉を失い、まことに胸の塞がれる思いでおります。今もなお、被災された多くの方々が辛く厳しい避難生活を送り、新入生の中にも被災された方がいらっしゃいます。被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、震災によって失われた多くの無念の魂に謹んで哀悼の意を表します。
 本学でも、この事態を重く受け止め3月20日に予定されていた卒業式は中止せざるを得ませんでした。その後状況がやや改善され、本日、このように入学式を挙行できますことを関係の皆様に感謝申し上げる次第です。
 さて、新入生の皆さん、本日あなた方は東京女子体育大学、短期大学の学生になりました。これからの2年間または4年間は、自ら選んだ専門について学びの期間となります。新入生の皆さんは、北は北海道から南は沖縄まで全国から集まっています。ここに集う人たちは今日から体育を愛好する仲間です。お互いに競い合い、励まし合って目標に向かって努力してください。
 皆さんは自ら望んで本学の門をくぐったのですから既にご存じのことと思いますが、入学式ですので、あえて言っておきたいことがあります。それは東京女子体育大学、短期大学の建学の精神です。本学は100年ものあいだ「心身ともに健全で、質素で誠実。礼儀正しい女子体育指導者の育成」という考え方を貫いてきています。この精神を忘れないでください。「心身ともに健全で、質素で誠実。礼儀正しい女子体育指導者」になるために、女子体育大学の学生にふさわしい、健康で明るい生活を送ってください。そして毎日、元気な声で挨拶ができる学生になってください。
 大学は真理を追究する学問の場です。専門的な知識や技術を培い、応用して新しいものを生み出す場でもあります。事の本質を見極め、常に正しく判断し、果敢に実行しなければなりません。どうぞ勇気をもって目標に向かって挑戦してください。皆さんの前に座る先生方の中には、日本のスポーツ界をリードする一流の方々がいらっしゃいます。たとえばオリンピックに日本代表選手として2回も出場された新体操の秋山エリカ先生、北京オリンピックで金メダルに輝いたソフトボールの佐藤理恵先生などです。また、そのお2人を育てた先生方もいらっしゃいます。他にも素晴らしい実績をおもちの先生方が皆さんを待っていました。明日からは、この恵まれた環境で学問と体育の実践に一生懸命取り組んでください。
 本学は、109年の歴史をもつ伝統ある大学です。本学で学ぶことにどうぞ誇りをもってください。私も今から49年前に本学に入学しました。当時の学長先生から、建学の精神と女性体育指導者の心得を教えて頂いたことを思い出します。皆さんは、この会場の横にある藤村トヨ先生の銅像と石碑をご覧になりましたか。まだ見ていない方はこの式が終わったら見てください。本学の実質的創設者である藤村トヨ先生の銅像があり、その隣の石碑には次のように刻まれています。

 腰伸ばせ
  立つ時にも 行く時にも
  座しても 臥しても
  思慮の時にも 運動の時にも
 腰伸ばせ即腹の力  

 姿勢がよいということは健康であるということです。腰を伸ばすためには、腹に力を入れることが大切です。腹に力を入れるというのは「丹田を意識しなさい」ということです。「丹田」という場所が分かりますか。そうです、お臍の3センチ位下のことです。ここに力を入れ、肩の力を抜いて美しい姿勢をとることが大切なのです。このことは物事に取り組む精神的な構えを意味しています。
 さあ新入生のみなさん、今日からは体育を通して勉学に励み、自らの課題に果敢に挑戦し、毎日の生活を意欲的に送ってください。それが将来の夢を実現することにつながるのです。まだ将来の夢を描けていない方はよく考えてください。この時期に大学で好きな勉学やスポーツができるということは幸運なことなのです。今まで育ててくださった保護者の方々、母校の恩師の方々、苦しいときに支えくれた先輩や仲間たち、みんなに助けられて今ここにいることに感謝してください。お世話になった方々の期待に応えるためにも、自分の可能性を十分引き出せるよう努力しなければなりません。
 皆さんはこれからも決して一人ではありません。苦しいことや悩み事があれば先生方や先輩に相談してください。そして、友人と深く交流し仲間の輪を広げてください。全国から集まった仲間たちと助け合って、自分のため、相手のため、大学のために一生懸命頑張りましょう。
 現在、震災の影響は一時より落ち着いたとはいえ、まだ余震もあり計画停電も行われている状況です。そのため、このような狭い会場での挙行となりましたことは大変心苦しく、関係の皆様にお詫び申し上げます。また、本日ご臨席いただけなかった保護者の方々には、別の機会に改めてお伝えしたいと思うことがあります。それは、本学においては学生と教職員は家族同様であり、我々教職員は全力で新入生の一人一人を大切に育てて参る所存であるということです。本学の教育方針にご理解を頂き、新入生と東京女子体育大学、短期大学の発展のために限りない御支援をお願いするつもりでおります。
 以上をもちまして私の式辞と致します。

平成23年4月3日
東京女子体育大学
東京女子体育短期大学
学長 加茂 佳子

HEADLINE NAVI

記事アーカイブ

東女体大ヘッドライン HEADLINE NAVI

CLOSE
CLOSE