東女体大ヘッドライン 教職員と学生による学園情報ブログ!

平成23年度卒業式 学長式辞

記事公開日:2012.04.11

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。長年にわたりご息女を支えてこられたご家族の皆さまにも心からお祝い申し上げます。ご来賓にご臨席を賜り、平成23年度卒業証書授与式を本日、このように盛大に執り行うことができますことを心より感謝申し上げます。

 卒業生の皆さん。皆さんがこれまで過ごされた、それぞれの2年間、4年間を思い出して下さい。苦しかったこと、悲しかったこと、楽しかったこと、沢山の出来事があったでしょう。その一つ一つの出来事があなた方を立派に成長させてくれました。本日ここに卒業証書を授与されたのは、誰の力でもありません。皆さん一人一人の精一杯の努力があったからです。それが、皆さんの自信になっていることでしょう。しかし、ここまで来られたのは、自分一人だけの力ではないことはお分かりになりますよね。人間は一人では何も出来ない、と言われますが、あなた方を支えて下さったのは誰だったでしょうか。

 第1には、育て、見守って下さった、ご両親、ご家族です。いつも深い愛情を注いで、精神的にも経済的にもあなた方を支えてくださいました。
 第2には、中学、高校の恩師です。顧問として担任として、親よりも長い時間を一緒に過ごしてきました。クラブ活動では、時として厳しく指導されることもあったでしょうが、多くの方が「あの時やめないでよかった」と思っていることでしょう。あの厳しさは本当は優しさだったのだと、今ならわかるでしょう。
 第3には、強い絆で結ばれた大切な、大切な仲間です。昨年、早稲田大学からプロ野球の日本ハムファイターズに入団した斉藤祐樹選手が、大学選手権大会終了後のインタビューでこう答えていました。「斉藤は、何かを持っていると言われてきましたが、何を持っているかが今日分かりました。それは、仲間です。」 あなた方にも沢山の仲間がいますね。入学から卒業までの間にどんな仲間がいましたか?先日、2月10日に児童教育学科のオペレッタ発表会が行われましたが、児童教育学科2年間の集大成である発表会は、本当に素晴らしいものでした。出演者全員が涙を流しながら最後に唄った「仲間にありがとう。そして、先生ありがとう」は、心からの言葉だったと感じました。水泳実習、キャンプ、スキー実習、部活動、卒業研究。いつでも皆さんの周りには仲間がいました。くじけそうになった時、自分に負けそうになった時、相談に乗って励ましてくれた仲間がいました。あなた方を支えてくださったご家族、担任、仲間への感謝の気持ちを忘れず、いつまでもその絆を大切にしてください。

 私は本学を卒業して46年間、諸先生方とともに皆さんの教育にあたってきましたが、その間苦労を分かち合ってきた大切な仲間がいました。その大切な仲間が今年度をもって本学を退職されます。ハンドボール部部長・高野亮先生、ソフトボール部部長・吉野みね子先生、そして、野外運動研究室・浜田建司先生のお三方です。私は吉野みね子先生とは本学の同期生です。吉野先生と浜田先生は46年間、高野先生は42年間、本学のために尽力され、本学の発展を支えてこられました。先生方は、それぞれの分野の第一人者として数多くの名選手、体育指導者を育ててこられました。私は3人の先生方から、多くのことを学んできました。これからも、お三方に対する友愛と尊敬の念は消えることはないでしょう。先生方とお別れすることはとても淋しいことですが、感謝の気持ちを込めて「ご卒業おめでとうございます」と申しあげます。長年にわたり、本学にお尽くしくださいまして本当にありがとうございました。

 卒業される皆さんの前には、大きな未来が広がっています。体育大学を卒業する皆さんは、専門知識・専門技術を身につけた人材として社会から期待されています。あなた方が日頃の活動の中で培ってきた力を、社会のために役立てください。
 自分の力を人のために発揮した一人として、体育学部4年生・ライフセービング部の河野寛子さんのことをお話しします。河野さんは昨年10月、神奈川県の江ノ島海岸でライフセービング部の練習中、道路に倒れている男性を発見しました。そのとき、男性は意識なし、呼吸なし、脈なしの状態だったそうです。河野さんはすぐに人工呼吸を始めました。そして、救急車が駆け付けるまで、その男性の胸部圧迫を行い続けました。その努力の甲斐あって、男性は命を取り戻しました。翌日には退院して、お元気になられたとのことです。河野さんのとっさの判断と的確な行動は、ライフセービング部の日頃の活動で身につけた力です。あなた方は、本学で多くの力を身につけてきたのですから、それを社会で十分に発揮してください。

 昨年の3月に起こった東日本大震災は未曽有の大被害をもたらしました。日本は大きな苦しみと悲しみから立ち直ろうとしている途中です。復興はまだその緒に着いたばかりです。スポーツで培ってきた皆さんの力を、いろいろなところでぜひ役立ててください。スポーツは人と社会を明るく元気にしてくれます。今ほど日本がスポーツの力を必要としている時代はないのですから、皆さんは大いに力を発揮してほしいと思います。
 
本学の教育の根幹には藤村トヨ先生の教えがあります。その言葉

  腰伸ばせ
   立つときにも
   行くときにも  
   坐しても  
   臥しても
   思慮のときにも  
   運動のときにも  
  腰伸ばせ即腹の力

は今もなお息づいています。皆さんには、体育大学で培ってきた不撓不屈の精神があるはずです。泳げなかったあなた方が必死の思いで5キロの遠泳を泳ぎ切ったのです。炎天下のグラウンド、氷点下の体育館であなた方は歯を食いしばりながら練習に励んだのです。オペレッタで、あなた方はみんなのために遅くまで残って準備に取り組んだのです。本学で学んだという自信と誇りを持って、背筋を伸ばし、凛とした女性として人生を歩んでほしいと願います。

 卒業生の皆さん。これからは、皆さんと私はともに、東京女子体育大学・東京女子体育短期大学の同窓生です。いつ、どこで会っても「こんにちは」と元気よく明るい笑顔であいさつして下さいね。私達同窓生はいつまでも仲間なのですから。そして、母校を温かく応援して下さい。
 あなた方のご活躍とお幸せを願って、式辞といたします。

平成24年3月20日
東京女子体育大学
東京女子体育短期大学
学長 加茂 佳子

HEADLINE NAVI

記事アーカイブ

東女体大ヘッドライン HEADLINE NAVI

CLOSE
CLOSE