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研究・教育

保育実習(保育所)を振り返って<後編>

記事公開日:2024.05.09

2月に初めての保育実習(保育所)に取り組んだ、こどもスポーツ教育学科2年生の中井真生さんに実習を振り返ってもらいました。前編では、保育実習を通じた、「嬉しかったこと」、「楽しかったこと」、「困ったこと」、「大変だったこと」について聞いてきました。後編では、どのようなことを語ってくれるのでしょうか。

一人一人の子どもに応じた「待つ保育」の大切さ

■保育実習で学んだことを教えてください

学んだことは、2つあります。1つ目は一人一人のペースや個性、気持ちに合わせて保育していくことです。例えば、着替えや片付けの場面で、自分でできる子もいるけれど、全員がそういうわけではなく、スムーズに気持ちを切り替えることが難しかったりする子、マイペースな子など、色々な子ども達がいました。給食の時間の際、着替えを済ましてから準備をするのですが、多くの子が給食の準備ができているなか、一部の子の着替えが済んでいませんでした。それを見て、私は焦ってしまい、着替えの済んでいない子の近くに行き、ズボンを履かせてあげました。これで良かったのか疑問に思ったので、保育士の先生に「こういうときはどうしたらいいですか?」と質問したところ、「基本的には時間が掛かっても待つことを大切にしている」と聞きました。また、自分でやりたいけれど、できなくて泣いている子がいても、保育士の先生は手伝う前に自分でできるところを見守り、待つことを大切にされていました。このように子どもを中心にして援助していくことの大切さを学びました。

 

どんなことも楽しい活動に変えられる保育士になりたい

2つ目は、保育士の先生が「子どもがどうしたら楽しくできるか」について、様々な保育場面で考えて、実践されていたことです。例えば、今回の実習は、学習発表会が近い時期だったので、保育室にはウサギや恐竜のお面がありました。片づけをする時に、「片付けの時間だから片付けます!」ではなく、保育者がウサギのお面をつけて、保育室を跳びはねながら、片づけ始めたんです。すると、子ども達も「私もやる」といって片付けが始まりました。それをみた時に、片付けの時間でさえも、遊びにして楽しくしてしまうことがすごいと思いました。また、保育室からホールに移動するときも、「あぶくたった」という、最後に鬼が来て逃げる遊びがあるのですが、この遊びをしながら、「鬼が来たよ、みんなでホールに逃げよう」といって移動することがありました。こういった一つ一つのことを子どもに強いたり、やらせたりするのではなく、遊びの中で行うことで、どんな活動も楽しくできるということを学び、私もこういうことができる保育士になりたいと思いました。

1年間の大学生活を通じて学んだ保育の専門性

■実習を含めて、大学生活の1年間を振り返ってみてください。

入学したとき、「保育士」と聞いても、子どもと遊ぶくらいのイメージでした。でも、実際に授業で学んでみると、保育には5領域というのがあり、子どもと遊ぶなかで育ちを支えている専門性があることを知りました。また、私は子どもと関わるアルバイトをしているので、実際に子どもと関わることで、大学の授業内容の理解が深まりました。そして、子どもだけでなく、保護者との関わりも大切だということ、ただ遊ぶのではなく、指導計画を立てていることなど、保育者には様々な仕事があることを学びました。

■最後に、今年度どのような1年にしていきたいですか。

幼稚園実習が1ヶ月後に控えているので、今回の保育実習で学んだことを生かしつつ、部分実習や責任実習など、実習で求められるレベルも上がってくると思うので、大変だと思いますが、一生懸命頑張りたいと思います。また、体育理論や水泳など、体育大学ならではの授業が増えるので、楽しみにしています。

 

中井真生さん、ありがとうございました。

 

 

 

保育実習(保育所)を振り返って<前編>

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