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研究・教育

「身体」とは何か?という問いかけを通して、 深く物事を思考する力を育む

記事公開日:2024.02.29

東女体大にはさまざまなゼミが存在します。今回は身体性哲学の観点から学びにアプローチをしている武藤ゼミをご紹介します。

TWCPE注目ゼミ 武藤伸司ゼミ 身体学研究室

当たり前の「身体」という概念を捉え直し、心と体の関係などを考察する。

本ゼミでは、「身体とは、いかにして身体となるのかを明らかにすること」を研究のテーマとして掲げています。
ここでいう「身体」とは、物体としての肉体を指す「体」ではなく、「心と体」をつなぐ媒体としての役割を持つものだと考えます。普段私たちは自分自身の「身体」について、身近すぎるあまり、どうしてそれが 「身体」として成り立っているのかわかっていません。その「身体」がつなぐ「心と体の関係」を深く考えてみようというのを目標にしています。
本学は体育大学ですので、学生は指導方法の会得や自分の技を磨くために入学しますが、そもそも前提として「身体」とは何なのかという問いを、生理学やバイオメカニクスなどの科学分野とは異なるかたちで哲学 的に考えていきます。

哲学はあらゆることに結びつく学問。深い探究が一歩先の思考へと誘う。

3年生前期はテーマに沿って多くの文献に触れ、研究をまとめる作業を中心に、後期はそれを基にプレゼンを行い、人に伝える訓練とさらなる深い探究活動を 行います。それらの活動を通して、各自のテーマに沿って卒業論文を書いていきます。
哲学は世の中のありとあらゆる事象に結びつく学問でもあるので、どんなテーマでも受け入れるというのが本ゼミのスタンスです。のびのび、楽しく、穏やかな雰囲気でゼミ活動を行っています。思考力を身につけて、考え抜く力を養う。本ゼミに参加する学生には、ぜひ思考力を身につけてもらいたいと思います。
哲学は何も道具を必要としない、考えることをひたすら行う学問です。今の時代で言えば、ロジカルシンキングや新しいアイデアの発想をする時に用いられる思考ですね。とにかく最後まで問題に対して考え抜く力を養ってもらいたいです。周囲との協働はもちろん大切ですが、自分ひとりで考え抜く力をしっかりと身につけ、自分の思考に責任を持ち意見や考えを述べる気概を育ててもらいたいと思っています。

常に野心を持って前向きに物事に取り組んでもらいたい。

好きな言葉は「鶏口牛後(けいこうぎゅうご)」です。
大きな組織の末端にいるよりも、小さな組織であってもトップに立つことを奨励する言葉です。女性活躍社会が謳われる昨今だからこそ、自らがリーダーとなり先頭に立って物事を進められる人になってほしいと願っています。大学での勉強や講義はあくまで種まきでしかありません。そのまかれた種を大学を出た後も自分で育てていけるようになってもらいたいと思います。

教員PROFILE

武藤 伸司
1983年、福島県生まれ。東京女子体育短期大学児童教育学科准教授。
東洋大学大学院文学研 究科哲学専攻博士課程修了。博士(文学)。
専門 は哲学、身体性哲学、現象学。主要学科目は身体学、思想と人間観。

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