私は、東京都の保育園で、10年間、保育士をしていた経験があり、保育と運動あそびを専門としています。最近では、子どもと保育者が一緒に運動あそびを楽しむことのできる絵本をつくり、その効果について研究しています。また、皆さんの知っているところだと、Eテレおかあさんといっしょの運動コーナーを多数監修しています。
保育実践ゼミでは「運動あそびを通じて、優しさと冒険心に満ちた社会をつくろう!」をテーマに、子どもの「こころづくり」と「からだづくり」に加えて、多様な人がつながり合う「社会づくり」に向けた実践と研究に取り組んでいます。
そう、運動あそびって、子どものこころとからだの成長を支えることを含めて、社会づくりに貢献するかもしれないのです。それって、とてもワクワクしませんか?
保育実践ゼミでは、3年次に様々な学外活動に取り組みます。例えば、近隣にある矢川プラスと連携して、子どもがスポーツの楽しさとカッコ良さを体験できる『スポーツの日プロジェクト』の運営や、お笑い芸人さんと『笑ぅスポーツ』を開発し、運動が得意でも苦手でも思わず笑いながらスポーツに親しむことのできるイベントの運営、保育園・幼稚園・認定こども園に『スポいくプログラム』と称した、本ゼミオリジナルの運動あそびの実践等に取り組んでいます。
ゼミ生はこうした学外活動を通して、子ども達に運動あそびの魅力を「届けること」、子ども達と一緒に運動あそびを「楽しむ」こと、子ども達が楽しく体を動かすことのできる運動あそびを「つくる」こと、子ども達とより面白い運動あそびに「発展させていく」こと等を学びます。
また、運動あそびを通じて、高齢者や障がい者の方と関わる機会があります。学生は、こうした多世代や障害の有無等の多様な人と関わるなかで、支える経験を重ね、成長を実感していくようです。
3年次の学外活動を通じた実践的な経験を踏まえ、4年次には研究の問いを設定し、これまでの研究でわかっていることを整理しながら、オリジナルの卒業研究に挑みます。具体的には『運動あそびの教材やカリキュラムの開発』、『共生社会をつくる保育・教育実践の提案』等を研究テーマに取り組む学生が見受けられます。このように、保育実践ゼミでは、実践と研究のどちらも大切にしています。
運動あそびを通じて、年齢、性別、運動の得意・不得意、障がいの有無等問わず、多くの人がスポーツの「魅力」と多様な人との「つながり」を実感できる、優しさと冒険心に満ちた社会をつくっていきたいと考えています。そのなかで、ゼミ生には「運動あそび」で支えていく「面白さ」と「専門性」を身につけてもらいたいと思っています。
堀内亮輔、1988年、東京都生まれ
東京女子体育短期大学こどもスポーツ教育学科講師
山梨大学教育学研究科教科教育専攻身体文化コース修了 教育学修士
専門は、保育、運動遊び
主要学科目は保育内容指導法(健康)、乳児保育
2023.06.19
2024.04.24
2024.06.15