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キャンパスライフ

令和4年度 卒業式を挙行いたしました

記事公開日:2023.03.30

令和5年3月20日(月)、藤村総合教育センターにて『令和4年度 東京女子体育大学・東京女子体育短期大学卒業式』を挙行いたしました。本年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と皆様の安全を考慮し、規模を縮小して、卒業生及び学校教職員のみで執り行い、大学・短期大学に分けて開催いたしました。また、卒業式の模様をインターネットにてライブ配信いたしました。
大学 体育学科 326名、短期大学 保健体育学科 25名、児童教育学科 40名、合計 391名の卒業生が新たな希望を胸に巣立っていきました。

 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。これまでの皆様の努力を讃えるとともに、本日まで立派にご息女を育ててこられた保護者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。

 振り返れば、3年前の2020年のこの頃、新型コロナウイルス感染症が世界中で蔓延し、得体の知れないウイルスに怯える、まさに危機的状況だったと思います。
「一年程度で収束するのでは」と思っていた見通しは崩れ、コロナ禍に振り回されて、すでに3年が経ちましたが、よやくマスク着用の義務がなくなったところです。

 さて、このコロナ禍は、私たちが現代社会に暮らす中、失いかけていたことを思い出させてくれたと思います。それは、人と人が直接会って会話することの大切さです。コロナ禍がなければ、デジタル化の誘惑に負け、ビデオ電話でも直接会っても、同じ程度のこととしか感じていなかったのではないでしょうか。でも、それは同じことではなかったことを教えてくれたのがコロナ禍なのです。とくに、新たな出会いを求めて入学してきたあなた方は、このような人と人の間を断ち切られた生活を強いられたわけです。それは、私たち大人が感じる以上に、凄く辛い経験だったと思います。コロナ禍では長期間、多くの大学が入構を禁止しリモート授業を行っていました。でも、本学は入構を禁止せず、6月には対面授業を再開しました。また、そのことに反対する教職員はいませんでした。それは、本学には〈人と人の間〉をとても大切にする〈学風〉があるからです。だから、短期大学では、保健体育学科の海浜実習、児童教育学科のオペレッタなど、クラス全員が一堂に会する教育も展開することができました。結果的には、クラスターが出るなどの問題もなく、現在までこのような対応をしています。

 人間は人の間と書きますが、私たちは、人(ひと)ではなく、人間(にんげん)なのです。それは人と人の間を持つから人間なのですが、この間の大切さを教えてくれたのがコロナ禍だと思います。ですから、コロナ禍が終息しても、直接人と会う大切さを絶対忘れないでください。

 本学でも、人と人のあいだが大学教育にとって一番大切なことだと思っています。それは、本学の教育スローガンとして掲げている、極匠伝凛と漢字四文字にその意味が込められています。

極(極める) ― 技を極める。それはスポーツに限らず、何か目標に向かい、それを追求していく努力を意味します。

匠(たくみ) ― その目標の達成を後押しする、それぞれのプロとして、匠と呼ばれる専門家の教職員がいます。

伝(伝える) ― その学びの中で、仲間と助け合い、教え合い、伝え合う「あいだ」を大切にすること。

凛(りん、凛々しい) ― こうして、多くの人間と関わることで、自らの意志が固まり、生きる道が明確になり、引き締まった凛々しい姿となっていくのです。

 「一生ものの姿勢をつくる」という、本学のコンセプトメッセージはこの教育スローガンを達成することで、身につくものなのです。特に大切なのは、この教育課程での人と人の間のつながりです。それは、教職員や友達とのつながりだけでなく、警備員や朝早くからキャンパスをきれいにしてくださっている、後藤さんや、朝掃除をしている人たちとのつながりもあります。こうして、多くの人と人の間を持つことで、あなた方は立派に成長したと思っています。最後に、私たちは人と人の間(あいだ)をもつから、人間と呼ぶのです。この間(あいだ)という文字を消してしまえば、人(ひと)になってしまいます。誰にも相談せず、一人だけで結論を出し、夢を実現しようとすること、それは人が見る夢です。それを漢字で表せば、にんべんに夢と書き「儚い」という字になります。人のつながりという間(あいだ)を消した人が見る夢は、儚い夢となり、それは実現できない夢になってしまうものです。だから、今まで出会った人の「あいだ」を大切に、また、これからも、多くの人と出会い、多くのことを学び、語り合い、人と人の間(あいだ)を沢山つくっていって欲しいと思います。そうすれば、あなた方の夢は必ず実現します。頑張ってください。卒業おめでとうございます。

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