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研究・教育

実習で学んだ施設保育士の仕事#3(最終回)

記事公開日:2024.09.03

子どもが幸せに育つための環境作り

2編では、山崎さんと佐藤さんに児童養護施設での「嬉しかったこと」、「大変だったこと」について聞いてきました。3編(最終回)では実習を通して学んだこと、1年生や高校生へのメッセージを聞いてみたいと思います。

〇実習に行ったからこそ感じたこと、学んだことを教えてください

山崎 授業で児童養護施設のDVDを見たときは、時間に縛られた生活だったり、全員で集団登校をしていたので、規則の多い印象がありました。でも、実際に行ってみると、そんなことはなく、自由な時間や個人が守られる空間が用意されていました。また、子ども達はいろいろな事情があって施設に入所しているわけですが、施設だからということではなく、普通の家のように家庭的な温かい雰囲気で過ごすことが一番大事なことであると実感しました。一方、私の勝手な印象で、子ども達が施設に入所していることを考えると、保護者と連絡を一切取ってないと思っていたのですが、施設側は可能な限り、保護者と連絡を取り合い、入所した子どもが施設で幸せに過ごせるように援助しつつも、一番良い形で家庭に戻すことを大事にされていました。こうした、施設ならではの保育士や職員の方の役割を実習で学ぶことができました。

学び続ける施設保育士の姿勢

佐藤 自立に向けた支援をしていることが印象に残りました。例えば、2歳の女の子を起こしに行った後、一緒に布団をたたんだり、着替えたり、家庭だとお母さんがやっているようなことも自分で行っている姿に驚きました。また、保育士の学び続ける姿勢を目の当たりにしました。新しく入所してきた子がアレルギーを持っており、保育士の方が外部に研修を受けに行ったり、書籍を読むなど、日々勉強してる様子を見たり、聞いたりしました。大人になってもしっかり勉強しているんだなって、学び続ける姿勢を学びました。

学ぶ機会の多い、充実した1年間

〇1年間を振り返ってもらい、1年生や高校生にメッセージをお願いします。

山崎 短大って1年生で実習に行くし、2年間で資格・免許取得に向けて学ぶので、大変な部分はあります。でも、その分、四大と比べて1年間で学べる機会が多く得られます。そういう意味では充実した学びを得ることができるんじゃないかなって思います。また、東京女子体育短期大学は、一定の学生とだけではなく、広く、交友関係を築けるという良さがありました。

共通の目標に向かう中で深まる仲間との関わり

佐藤 この1年は本当にあっという間でした。入学した頃は、保育実習と施設実習なんて、まだまだだから、別に気にしなくていい、近くなったら気にすればいいと思っていたのですが、いつの間にか実習を迎えることになり、もっと前から準備しておくべきだったなって思います。なので、これを読んでくださっている、1年生や高校生には、私の反省も踏まえて、「早めの行動が大事だぞ」って伝えたいですね。また、大学の友達って、浅く関わる印象を持っていたのですが、全く違いました。友達と楽しい時間を一緒に過ごすこともそうですが、保育士資格や幼稚園免許状を取得するといった共通の目標に向かって、日々の授業に取り組んだり、大変さを一緒に分かち合ったり、乗り越えるなかで、関わりが深くなっていきます。

実習で学んだこと、1年生や高校生へのメッセージを語って頂きました。保育者を目指す1年生や高校生の皆さん、是非参考にしてみてください。ありがとうございました。

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