研究・教育
PROFILE佐藤彩夏さん
東京女子体育大学体育学部体育学科
バレーボール部所属
幼少期からバレーボールをはじめ、大学や世界で活躍し続けている。また、2025年の全日本インカレでは東京女子体育大学の55年ぶりの優勝に貢献し、MVPにも選ばれた。
これまでの経験を糧に、今後もさらなる成長が期待される活躍に注目したい。
佐藤さんがバレーボールをはじめたきっかけは、幼少期、父がバレーボール選手として、プレーをしていたため、休日によく試合の応援に足を運ぶ機会が多くあったからだという。コート上でプレーをする父の姿を間近で見ることが多く、そのような経験を重ねるなかで、バレーボールという競技が特別な存在となっていたという。
初めてバレーボールに触れたのは、父とパスを交わした時であった。ボールに触れる感覚や、ラリーが続くことの楽しさは、小さいながらに強く覚えている。
その後は、父が現役を引退し、祖父が設立した小学生のバレーボールチームの後を継ぐことになった。佐藤さんにとっては、父の影響で始めたバレーボールが日常の一部になっていたため、小学校に入学するころには自然な流れでチームに入部することになった。父の影響がとても大きく、バレーボールのかっこよさ、楽しさを身に感じ、次第に競技として真剣に向き合う対象へと変化していったのである。
中学・高校時代には、日本一という結果をチームとして達成することができた。日本一という良い結果で終わったが、その経験を振り返った時個人として、納得のいく形で佐藤さん自身が日本一に貢献できたかという点においては、疑問が残ったという。結果としては、日本一であったものの、自分自身の成長やチーム内の役割の果たし方という観点では、十分であったとは言い切れ自身が納得いく形で終わりたかったと語っていた。
その悔しい気持ちを解消したい、佐藤さん自身が本当に、納得のいく形で日本一を目指したいという思いが、大学進学を考える上での、大きな動機になった。
東京女子体育大学には、中学、高校時代に共に戦ってきた先輩方が多く在学しており、お互いを理解し合ってきた、先輩方たちともう一度このメンバーで、自分自身もより成長して、日本一を目指したいという強い意志のもと、東京女子体育大学への入学を決めた。
佐藤さんの最大の強みはスパイク。どのようなトスに対しても、持ち味であるパワーを活かし、コースを打ち分けることができる点が、佐藤さん自身の大きな武器であると捉えているという。トスが乱れた場面や、相手ブロックが整っている厳しい状況においても、冷静に状況を瞬時に判断し、自分のプレーで勝負できることは最大の強みであると、述べていた。
ユニバーシアード日本代表に選出されたという知らせを受けた際には、素直に喜びを感じたと語っていた。これまでの経験、バレーボールに対する気持ち、今までの努力が見える形で評価されたことに対し、自信につながる出来事になったと捉えているという。
その反面で、日の丸を背負って戦うという事実は、単なるうれしい、喜びだけでなく、大きな責任と覚悟、プレッシャー様々な気持ちを伴うものであると、強く感じたということも述べていた。国内で結果を残すとともに、世界を相手に戦うことの間には大きな隔たりがあるとも語っていた。
日本代表として選ばれた瞬間から、周りからの視線は国内ではなく、世界へ向けられるようになり佐藤さんに求められる基準が一段落上がった感覚があったという。日本代表に選ばれたこの経験は、競技に対する意識を大きく変える転機となったと振り返っていた。
また、実際に世界と戦ってみる中で、自分のプレーが通用すると実感できた場面と、逆に圧倒されたと感じた場面の両方を経験したと語っていた。この経験を通して、バレーボールに対する視野や知識が大きく広がったことは、とても意義のあるものであった。
しかし一方で、今後も日の丸を背負って戦うことを考えると、その経験を良い経験だけで、終わらせてはいけないとも述べていた。これらの経験は、バレーボール観を大きく広がる貴重な学びになった。また、バレーボールは、結果がすべてを求められる世界あり、そこで生きていくためには、さらに高いレベルを目指して努力を重ねていかなければならないと、強い決意をもって語っていた。
圧倒的な高さという点では、日本人選手にとって安易に対抗できない場面が多くあった。また、そもそもボールの出どころや軌道が国内と異なるため、目の使い方が難しい場面が多かったことも述べていた。ポジショニングについても、国内選手を相手にする際の取り方とは異なるのは当然であり、それを無意識のうちに判断し実行できるようになることの難しさ、強く感じた経験であったと語っていた。
今後の目標は、国内選手において「通用する選手」ではなく、「結果を残すことが当たり前の選手」になることである。そのためには、技術面だけでなく、フィジカル、メンタル、試合における判断力といった総合的な能力の底上げが不可欠であると考えているという。それらを兼ね備えた選手へと成長し、最終的にはシニア代表として、日の丸を背負い続ける存在になることを目標としている。
文:スポーツマネジメント専攻コース3年 神野葉月
2025.02.06
2026.01.16
2025.12.23