2021年、コロナ禍という厳しい状況の中で東京2020オリンピックが開催されました。
世界の多くの人々に希望と感動を与えたオリンピックで、東京女子体育大学の卒業生も活躍。
今回は東京オリンピックで活躍した卒業生たちに、試合でのこと、感じた想いなどをインタビューしました。
水球
有馬 優美 さん
1997年、鹿児島県生まれ。
卒業後は東女体大のOGチームでつくられた藤村に所属し、体格を活かして守りのポジションとしてチームに貢献している。また、力強いシュートも持ち味の選手。
2017年の世界選手権で得点ランク7位を記録。2019年の世界選手権ではチーム最多の18得点をあげ、得点ランク3位に輝くなど得点源として活躍を見せた。
もともと競泳とドッヂボールが好きだったことと、父の影響もあり、小学生の時に水球を始めました。中学2年生の時に東京オリンピック開催が決定。脂が一番乗った大学生で代表入りしたいと思っていました。
大学3年生でユニバーシアード※に出場し、日の丸で初メダルを獲得。チームの団結力は世界で一番高く、個人としても得点王になり、世界に通じるという自信になりましたね。
高校卒業後は全国トップクラスの水球部で水球を学びながらオリンピック出場を目指せるという理由で、東女体大に入学しました。
※現:FISUワールドシティゲームズ
入学後は「センターバックをやりなさい。そし たら絶対代表に入れる」という監督の助言で、それまでとは一転しての守りのポジションに変更して代表入り。最初は戸惑いましたが、自分の強みが活かせる大事なポジションだとわかりました。オリンピックの試合本番は馴染みのあるプールだったのですが、五輪マークを見てテンションが上がりました。初めて国歌を歌い、自分もこの場所に立てたと思うと感慨深かったです。
試合後に「元気をもらえました」と沢山の人からメッセージをもらい、スポーツは人に力を与える、私がやっていることには、価値があるんだと思いましたね。
それでも東京オリンピックのプレー面では悔いしかなく、オリンピック中はストレスが高いこともあり、試合後は気持ちがプツンと切れてしまいました。そんな中、銀メダル獲得の女子バスケットボールの大活躍をテレビで見て、本当に鳥肌が立ちました。自分が目指したかったチームはこれだ、ここで諦めずにまた次のパリ五輪まで頑張ろう、と感化されましたね。
日本女子は体格のハンデを補わないと勝てません。シュート決定率の強化と、泳ぐ水球を今後も続けていきたいです。
水球はまだ男子の方がメインで「女子もある んだね」と言われるのが悔しいんです。次のパリオリンピックにも出られれば、女子水球の普及活動にも絶対つながると思っています。
2023.06.19
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