こどもスポーツ教育学科では2年次に、歌・音楽・ダンスの要素を取り入れたミュージカル「創作オペレッタ」に取り組みます。2年間で学んだ「動きづくり」「音づくり」「ものづくり」の知識や技術を最大限に活かし、脚本、作詞作曲、振り付け、衣装・小道具制作、照明プランまで、すべて自分たちの力で創り上げる、学びの集大成の場となっています。
午後になって、公演の時間が迫ってきました。公演と同じ気持ちで本番直前に行われる、ランスルーが始まっています。大学のパンフレットや公式の撮影はこの時に行われます。ナレーション・照明・音響・暗転など作品の完成した姿が現れ、観客が居る想定のもとノンストップで進められます。
観客席からは見えませんが、下手(左側の舞台袖)にはピアノが置かれていて、学生たちの生演奏により演じられます。
創作オペレッタでは、身体表現で構成される場面があります。ダンスや体操を学んだ人が、振り付けの中心になってリードする機会があります。主人公の気持ち、登場人物の性格、表現世界の広がりと奥行き、希望や友情などを身体の形や動きに作り変えて、音楽に重なるよう組み立てられています。
舞台では、照明によって雰囲気や演技が演出されます。明るくなったり、暗くなったり、キラキラ明滅したり、みんなで考えた演出が現実のものとなって、なりきって演じる良い経験となるでしょう。
照明があることによって、衣装や小道具などもより生かされて、多様な見え方が現れています。
身体的な表現や、舞台に現れる色や形も、そのすべてが音楽に集約されます。セリフや歌詞も加わり、幼児・児童の育ち(成長)の姿を勉強した成果を表現しています。毎年、個性のある作品づくりとなりますが、公演を前にするまで繰り返し追究されています。みんなの考えを集めて混沌としながらも、お互いの理解を深めて、形ある表現に変化してきました。
物語も終盤になってきました。
ここまで1年間かけて学び、それぞれのオペレッタが、みんなのオペレッタに変わったのだと思います。物語を考えながら、最善を求めて話し合い、様々に試み、重ねた時間と出来上がったオペレッタ作品を確かめて、感謝の想いと達成感を感じながら、これからの社会人生活と向き合う素直な姿が現れます。
2023.06.19
2024.04.24
2024.06.15